« ラ・ファランドール | Main | 珍竹林 »

March 06, 2005

TWO HANDS

twohands 先月後半から体調イマイチ。騙し騙し来たけれど、先々週末の徹夜と先週前半のデプスインタビューラッシュでとうとうダウン。かなりヘロヘロな数日を過ごしていた。熱はたいしたこともなく、インフルエンザではなかったようだが、何分考えるのが仕事ということもあり、事実上開店休業状態。しかたなくiPodを慰みにゴロゴロしていた。弦楽やら声楽やらピアノやらの体と頭に優しい音楽を詰め込み、呆然とベッドに横になっていると不思議にまどろむ。夢なのか分からないが、この数週間の時間がモザイクみたいに順不同でやってくる。2月最後の週末には愛知県の安城市で開業しているお医者さんで高校時代の親友のお宅を訪ねた。彼は僕にクラシックの愉しさを教えてくれた一人。オーディオの世界も教えてもらった。その彼は自宅にB&Wノーチラスという素晴らしいスピーカーセットを置いている。完全受注生産の名機。お値段も吃驚もの。しかしまだエイジング中だというその音を聞いて吃驚。素晴らしい音場感。ピアノの場所だけでなくその存在感が、ヴォーカルの背の高さが口の大きさがまるで分かるようだ。うーん、素晴らしい。欲しい。でもちょっと高価すぎ。(笑)オーディオの世界は底なし沼だからなあ、と現在逡巡中。でも今よりは良い環境にしたいな、そのうち。
 ノーチラスで聴いたCDのうち特に印象に残ったのはやはりレオン・フライシャーの復活演奏“TWO HANDS”だった。60年代に活躍していたピアニスト、レオン・フライシャーは難病で右手の自由を失い、以来、指揮者として活動していた。その彼が医療の進歩と懸命なリハビリにより40年ぶりに「両手で」ピアノを弾くことができたのだ。1曲目はJ.S.Bach「主よ、人の望みの喜びよ」だ。ペダルをたっぷりと踏み、奏でるすべての音を愛でるような演奏。演奏の喜び、音楽の喜び、音の喜び。それらが溢れている。僕が持っているほかの演奏のいずれとも違う。バッハがこれほどに浪漫的に響くとは驚きだった。体が健常で、健康であること。その素晴らしさ。有難さ。音楽を通じてそんな思いを強くすることもあるのだ。

|

« ラ・ファランドール | Main | 珍竹林 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/71476/3193764

Listed below are links to weblogs that reference TWO HANDS:

« ラ・ファランドール | Main | 珍竹林 »