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June 12, 2008

いまをいきぬく。

凄惨な事件にまた絶望を味わう。
7人の生命が奪われ、7つの世界が喪失した。
人の頭の数だけ世界は存在する。
現象主義の基本的な考え方だ。

「世界は主観を通して現れる」

フッサールの言葉である。
つまり、我々の世界は我々の意識を通じて知覚される。
極言すれば、我々は我々固有個別の世界を生きている。
それが分かれば、自分は、自分の世界の王となりうる。

「大切なのは二つの世界のバランスを取ること」

池澤夏樹は「スティル・ライフ」でそう書いた。

世界中の人が共有可能なリジッドな世界がある、
というのは幻想だと思うほうがいい。
多くの悲劇はそうした想像上の「確固とした世界」と
自意識との不調和によって引き起こされているような、
そんな気がしてならない。

人は確かなものを求めすぎている。
人生の不条理や理不尽と戦うための武器を求めすぎている。
でも、本当はそんなものはないのではないか。

不条理で出鱈目な眼前の現実。
しかし、それでも我々は「いまをいきぬく」べきと思う。

世界に寄りかかるな。
簡単に諦めるな。
簡単に答えを求めるな。

分からないことだらけ。
気に入らないことだらけ。
でも僕は、何も諦めず、何も分かった気にならず、
決して空走することなく、いまを全うしたいと思っている。

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Comments

今日、ちょっとした用事て秋葉原までいってきました。
目的地は現場のすぐそこ。
何かいつもより人通りも少なく感じ、実際に現地の知り合いは「来客がかなり減った」との事。
現場では献花台が旧三菱銀行の工事用アーケード下に移動、さすがにその前は通り過ぎれなかった…。
警官も二人組でそこら中にいて、やはりいつもと違う空気が流れる中、献花台から少し離れた現場の木陰にも小さな花束がありました。

言葉に出来ない思いばかりが流れます…。

Posted by: minamin | June 17, 2008 at 04:56 PM

かつて湯島に住んでいたことがあり、
その当時は毎週末、自転車で妻恋坂を下り、
秋葉原に遊びに行っていました。
ラジオ少年だった頃はもちろん、
鉄道少年だった頃は上野駅で列車の写真を撮ったものです。
交通博物館も大好きでした。
そんな場所にあのような血が流れるなんて。
言葉になりません。

Posted by: umi | June 22, 2008 at 11:16 PM

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