« 香家 | Main | GINZA LA TOUR »

December 23, 2008

道歩きのつれづれに思ったこと。

三田通りを歩いていたら、来年の新卒採用において、
内定取り消しで批判されている例のデベロッパーの区画が目についた。
化粧パネルには件(くだん)の企業名。
そしてその上には企業スローガンが乗っかっている。

 見たこともない笑顔を。

嗚呼。もはやブラックジョークである。
この何とも言えない認識上のクラック。
聞けばこの会社のコーポレ−トプロミスだそうである。
企業である以上、経営上の不確実要素は排除すべきである。
だから新卒採用をゼロに戻す、という選択肢も
必ずしも批判されるべきではないだろう。
しかしもしも僕が経営者であったとしたら、
コーポレートプロミスとして、上記の言葉を世の中に
発信する責任を負っていたとしたら、
新卒者の内定取り消しは行うことができなかった、と思う。
50名ほどの「社内で最も給与の低い従業員」の採用を見合わせることで
経営上のポジティブなインパクトがどの程度でるのだろう?
おそらく、耳障りのよい言葉であれば、何でもよかったのだと思う。
その認識はもはやブランド戦略の現在とは大きく乖離しているのに。
これがコーポレートプロミスだと言うのならば、
何を捨ててもこれを守らなくてはならない。
それができないのであれば、この看板を降ろさなくてはならない。
企業経営の矜持とはそういうものであると僕は思う。

内定取り消しに遭った学生は気の毒だと思う。
しかし一方で、そんなことは実は世の中に結構あるんだよ、
ということも言っておきたいと思う。
約束が違えられること、だまされること、期待を裏切られること。
仕事をして生きて行くのなら、それらは不可避だ。
これから経験する辛酸を、学生のうちに嘗めさせられた、のだ。
辛い経験だとは思うけれど、それは考えようによっては僥倖なんだよ。

顔も名前も知らない大学生たちだけれど、
この僥倖を糧として、何とか頑張って行って欲しいと思う。

|

« 香家 | Main | GINZA LA TOUR »

Comments

>内定取り消しに遭った学生は気の毒だと思う。
>しかし一方で、そんなことは実は世の中に結構あるんだよ、
>ということも言っておきたいと思う。
>約束が違えられること、だまされること、期待を裏切られること。
>仕事をして生きて行くのなら、それらは不可避だ。

さすが海野先輩、いいこと言うじゃん。
遠い高校時代、何度あなたにだまされ、悲しい目に遭ったか、涙なしでは思い出せません。
しかしそのお陰で今の自分があるのだと感謝しております。

とまあ、冗談はさておき、確かに内定取り消しのニュースが過熱と感じられるほどに多くなると、幼稚な社会だな、とは感じますね。もちろん本人には一大事だろうけどこれだけの時間と紙面を割くほどのことでもないわな・・・と就職活動をしたことのない身は冷たく思っています。

Posted by: michiya | December 29, 2008 at 05:01 PM

michiyaどの、どうもです。
あなたのその性格は涙の賜物なのですね。
足りないんじゃない? 涙。(笑)
冗談はさておき、
マスコミは分かりやすく感情移入できる方に着く、
というのがあまりにも露骨で腹が立つよね。
内定切りは企業叩きにするのが一番分かりやすいだけ。
でも弱者切り捨てだとか、格差反対だとか、
そういう論調は本当にお門違いだと思います。

格差反対なんて「美人反対」「利口反対」とか
言っているのと同じで馬鹿馬鹿しい限りですよね。

僕がいいたいのは、
弱者としての自分を知って、
何れの日のために強くなって欲しい、ってことです。

Posted by: umi | December 30, 2008 at 12:07 AM

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/71476/43514989

Listed below are links to weblogs that reference 道歩きのつれづれに思ったこと。:

« 香家 | Main | GINZA LA TOUR »